学校
学校の教室はカジュアルでリラックスできる雰囲気です。生徒は先生をファーストネームで呼んでいますし、制服を着ている生徒などどこにもいません。それに、たくさんの事柄を暗記して頭に詰め込む必要もありません。自分の意見を持ったり、他人とのコミュニケーションを学ぶことの方がずっと大切だと考えられているからです。また、教師が生徒に対して体罰を行うことは法律によって厳しく禁止されています。
学校の昼休みは短いので、みんな弁当持参で学校に通っています。
生徒たちはデンマーク語以外の外国語も学びます。小学校4年生になると英語の授業が始まります。そんなに早くから習い始めるので、デンマーク人は英語を話すのが得意です。ちなみに、デンマークでは主にイギリス英語を使っています。中学生になるとドイツ語の授業も始まります。ドイツ語の代わりにフランス語を選択することもできます。
義務教育は小中9年間で終わりですが、半分以上の生徒が進学します。進学する生徒のうち半数ほどは職業校に入って、例えば理髪師や車の修理工などになるための職業教育を受けます。他の半数はギムナシウムと呼ばれる高校へ行きます。さらに大学に進んで学び続ける人も多数います。大学ではゆっくりと時間をかけて学ぶことも可能です。
スポーツ
デンマークの子供たちはスポーツが大好きです。小中学生の実に90%近くがスポーツをやっている、という統計もあります。人気のスポーツは、サッカー、水泳、器械体操、ハンドボール、バドミントン、ローラースケートです。中でもサッカーは男の子に一番人気のあるスポーツです。反対に女の子がお気に入りのスポーツは器械体操と馬術です。水泳やローラースケートは男の子にも女の子にも人気があります。
子供たちはたいてい何らかのスポーツクラブに所属しています。デンマークにはスポーツクラブの伝統があって、どの町にも必ずと言っていいほど、大人も子供も参加できるスポーツクラブがあります。スポーツクラブに所属している小中学生の割合は70%余りに上ります。
家族
デンマークの家族はあまり大きくありません。たいていの夫婦には1人か2人の子供がいて、出生率は1.7人です。ほとんどの場合が核家族で、3世代が一つ屋根の下で暮らすことはまれです。
デンマークでは年間およそ3万5500組の男女が結婚します。結婚しないで同居するカップルも大勢います。別れもあります。毎年およそ1万3500組の夫婦が離婚します。デンマークの子供の3人に1人は親が離婚しています。離婚した親の多くは再び結婚するので、兄弟同士でも片親あるいは両親が異なるという子供たちが増えています。18歳未満の子供の24%が、異母または異父兄弟を持っています。親の再婚相手の連れ子と義理の兄弟になることもしばしばです。
保育
デンマークでは専業主婦はまれで、女性はたいてい仕事を持っています。赤ちゃんを産んでも、1年間の育児休暇中は国が給料を支払ってくれるので普通は半年か1年の休みをとりますが、その後は仕事に復帰します。父親が育児休暇制度を利用することも多々あります。ほとんどの母親は7時間か8時間、フルタイムで働いていますので、小さな子供たちの多くが託児所や保育園で過ごすことになります。保育園で子供たちは、おとなしく椅子に座って先生のお話を聞くのを学びます。小学生も、放課後に一人で家にいたり友達の家へ遊びに行ったりできる年頃になるまでは、学童保育で過ごします。
働き者のデンマーク人の社会では、子供たちが親と一緒にいられるのは、夜と週末、そして休暇の間だけなのです。